ホワイトカラーが先送りされた経緯を考える。
10日付けで日経が先行して報道していましたけど、ホワイトカラーエグゼンプションの関連法案は先送りされるみたいですね。
ちょうど一ヶ月前の12月10日にこのブログでなんとなく取り上げた当時はほっとんど報道されていなくて、それまでも年収水準がどんどん下がっていっておいおい大丈夫かよお前らほとんどに関わる法案になっちゃってるんだぞ的な思いで見ていたんですが、ついにそのまま年収水準の削除に踏み切ったもんだからトチくるってエントリにしちゃったという経緯があったんですよね、まあでもそのおかげでこの一ヶ月間のマスメディアの世論喚起の行動をひどく客観的に見ることができたような気がします。
<しかしまぁ残業代不払い制度だとか激しくミスリードするのは良くないと思う。現状のままでは問題があることは明らかではあるが、労働時間を自分で裁量できる人にとっては良い法案であったはずだからだ;ミスリードの例をちょっと引用してみようか>
一定の要件を満たすホワイトカラーを残業代の支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の導入
-フジサンケイビジネスアイ
一定の条件の下に会社員の残業代をゼロにする制度=「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入を巡って、政府・与党内からは慎重論が出ていますが、日本経団連の御手洗冨士夫会長は、改めて、早期の制度導入を求めました。
-TBS
塩崎恭久官房長官は11日午前の記者会見で、一部のホワイトカラーを残業代の支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度」導入について、「政府としては、国民の理解を十分得て提出するのが筋だと考えて、努力している」と述べ
-時事通信
でまあ本題。くだんの“ホワイトカラーエグゼンプション”、いったいどれくらいの速度で認知されていったのでしょうか。
Google Trendsでみてみた
ちなみに“ホワイトカラーイグゼンプション”はNHKが報じる法案名です。一応いれてみたんですがTrendsでみたところあまり検索されているわけではなようですね。
おもしろいのは“ホワイトカラー”という検索単語とホワイトカラーエグゼンプションが同時期に急激に増えているということ。
12月だけに区切ってみると、12月08日かその直前から世論喚起は始まっているようです。実際の法案は相当前から論議されていて、孫引きになってしまいますがたとえば2006年4月17日付けの日経に
「過労死、増加も」
もう一つ論議を呼びそうなのが、労働時間制度の見直し。
労働時間を自分で決める自律的労働時間制度だ。
米国のホワイトカラー・エグゼンプション(労働時間規制の除外)を参考にしており、
管理監督職以外の中堅幹部従業員に、労働時間にかかわらず、成果に見合った賃金を払うというものだ。労働基準法の下では、システムコンサルタントなどのように
「みなし労働時間制度」の適用従業員でも、午後十時以降や休日の労働に対し、
会社は割増賃金を払わなくてはならない。同法が企業に割増賃金の支払いを
義務付けるのは長時間労働に一定の歯止めをかける意味がある。自律的労働時間制度の下では会社は対象従業員の労働時間を管理せず、
割増賃金も払わなくて済む。労働法に詳しい棗(なつめ)一郎弁護士は
「時間管理がなくなれば長時間労働が助長され、過労死がさらに増える可能性がある」と指摘する。(2006年4月17日 日経新聞)
という記事が載っているほどですからして、ここで急速に認知され検索件数が増えたのは“なにか”があったと考えるのが正しい。
で、その何か。
GoogleNewsは過去ログが消えてしまっているのではてブから探してきました。
以下引用
厚生労働省は8日、来年の労働法制見直しについての最終報告案を、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に提出した。一定条件を満たした会社員が1日8時間の労働時間規制から外れ、残業代を払う必要がなくなる「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、導入を明示したものの、対象者の年収の基準は示さなかった。
そういえば僕が10日に書いたのも年収水準が消えたことについてですね。ようするに厚生労働省が年収水準基準を排した“最終報告案”を提出してしまったことで一斉反発を招き、今回の先送り(?←まだ微妙な情勢のためはてなマークを追加)に直結したという結論になります。
まったく個人的な体感ですが、僕がホワイトカラーエグゼンプションについて取り上げた10日時点ではあまりテレビなどでは報道されていなかった気がします。08日から検索数が急速に増えていることは、マスメディアの報道とのタイムラグから考えてインターネットが世論醸成に与える影響が増していることを示しているのではないでしょうか。
やーそれにしてもGoogleTrends凄いな凄いな。これくらいの分析が簡単にでける世になるとは。